秋田市旭北錦町1-47 秋田商工会議所 内
Phone:018-866-6676 Fax:018-862-2101

 
 
秋田県経営品質賞

表彰理由

優秀賞 株式会社タカヤナギ

 株式会社タカヤナギは、創業以来、永年にわたって大仙地域とその周辺地域を中心に、社員が働きやすく、地元顧客から愛され、社会に貢献できるスーパーマーケットを目指し、着実に事業を発展させてきました。1990年代からは、大型小売店形態の「グランマート」店への切り替えをすすめると共に、秋田市を含む県央地域にも店舗網を広げ、県内屈指の地元スーパーマーケットとして、地域の顧客からの信頼と確固とした市場ポジションを得ています。県内の小売業界の競争が激化する中、地域密着のスーパーマーケットとして、独自の顧客価値を創造し、厳しい競争に勝ち残れる経営を目指した組織革新を進めています。

 日本経営品質賞アセスメント基準に基づき、審査において評価された主な点は次の通りです。

(1)お客様・社員・地域を大切にする創業以来の経営哲学を継承・実践してきたリーダーシップシステム
 会社・店舗は地域の顧客に支えられている社会的な存在であるとする経営哲学とタカヤナギ5つの価値観の実現に向けて、その内容を組織の中に行き渡らせるための取り組みがなされている。また、着実に成果を結実させていく組織風土、隠し事のない健全な組織風土を作り出すと共に、変化の激しい競争環境の中にあっても、目先の事実に流されず、重点施策を通して積極的な商品開発および、地産地消を通した「鮮度、味、サービス秋田県No.1」を目指してリーダーシップを発揮している。

(2)「タカヤナギ」のブランド力を高める戦略の立案と展開の強化
 商品の品質、安全性を重視する経営を徹底し、顧客からの信頼、市場との共感づくりに取り組むと共に、「地産地消」に基づく商品戦略の独自性を持った販売によって地域の発展に寄与するという理念を実現している。「味・鮮度・サービス」のクオリティ追求は、食品小売業としての基本的な価値創造と競争力強化の戦略の推進につながっている。また、地域の顧客ニーズに合った商品開発と鮮度やサービスレベルの向上活動が、基本的な業務プロセスにビルドインされている。これら一連の取り組みが、「タカヤナギ」のブランド力を高めるということにつながっている。

(3)革新行動に向けた自律的・自発的に行動する社員の育成
 人材育成や社員重視の諸施策として、働きがいのある職場環境や相互に褒めあう文化の醸成、女性や若手社員の積極的な登用などによって現場社員の自律的・自発的行動を喚起している。さらに、現場社員たちが日常業務の中で顧客ニーズを理解して、売り場の改善や品揃えの充実を図ると共に、店舗、部門をよりよくしていこうという自発的活動が行われている。


優秀賞 秋田東北商事株式会社

 秋田東北商事の置かれている経済環境は、その主要なお客様である官公庁の予算の削減及びそのサービス提供の一部を民間へ依託するなどの変化、そして、機器提供者であるメーカーの直売傾向など非常に厳しい状況にあります。この中で、さらに発展し地域のニッチマーケットにおけるNO.1の地位を得ることと、地域から尊敬される会社となるために経営の変革を行ってきています。
 顧客専従制による徹底したお客様への対応を実施するなどで培ったお客様からの長年の信頼と、先進技術を持つメーカーとの強い信頼関係を背景に、これらビジネス環境の変化をチャンスととらえ、新たな戦略を立案し、それを実現するためにビジネスプロセスの変革を進めています。また、社員のやる気をより高めるために持ち株会社制度など新たな仕組みを戦略的に検討し、必要な幹部教育を実施しています。

 日本経営品質賞アセスメント基準に基づき、審査において評価された主な点は次の通りです。

(1)激変する経営環境下でのトップの強いリーダーシップ
 官公庁の予算削減と市町村合併の市場環境の激変の中、社員一人一人が自立的・自主的に判断し「商品構成をよりニッチな市場の開拓・強化で全体をニッチ商品・工事の集合体にし、取扱商品・分野で地域No.1の地方を代表する商社にすること」という目標を明確にすると共に、組織のあるべき状態を「自由闊達な組織風土」と考え、その実現に向けて業務推進や経営計画策定研修などの仕組みを構築している。同時に、分社化など戦略的に展開する仕組みを検討するなど改革に対して積極的で強いリーダーシップを発揮している。

(2)お客様との強い信頼関係の構築に向けた顧客専従制度
 顧客専従制の強みを生かし、官公庁や民間企業などのお客様の意見や要望の把握、クレーム対応、アフターサービスなどに専従者により直接対応することで、徹底したフォローを機器提供者であるメーカーと共に実施している。この対応によりお客様の満足を得ると共に、お客様との継続的な信頼関係を構築している。さらに、主要なお客様については、経営幹部が定期的に訪問し、サービス提供に努めているなど、競合他社を凌ぐ高いサービスを提供している。

(3)ビジネスパートナーとの強い信頼関係の構築
 長年にわたるお客様サポートとその実績としてのお客様からの信頼を通して、プラント、ゼネコンなどパートナーとの強い信頼関係を築いている。また、メーカー合同会議を定期的に開催し、方針やお客様のニーズの共有を行なうことにより戦略の共有化を行い、ビジネスの更なる発展のための新たな協力関係などを検討できる状態を作り、経済環境の変化を新たなチャンスとして捉え、プロセスの変革を実施している。

2006年3月30日
秋田県経営品質協議会


ページトップへ