表彰理由

　秋田東北商事株式会社は経営理念として「メーカーとユーザーの良き仲人役として信頼と技術で地域社会に貢献する」を掲げており、これにふさわしい活動をしていることが見てとれます。

　もともと、秋田東北商事株式会社の出自が、旧三菱商事の流れを受けていることから、商社としての矜持を持っており、経営理念の「仲人」を実現するための商材を見つけ出しふさわしい顧客に提供するというマッチングビジネスという考え方は、組織のDNAとして受け継がれているものと考えられます。

　その中核となるものは、「顧客の困りごと」と「商材の様々な側面での価値」の「仲人」であり続けることは必須で、結果として「課題解決型価値提供スタイル」は自然の活動となっていると思われます。

　インタビューを通して確認した社員の方々の実際の活動も、顧客への価値をパートナーとともに生み出す活動になっており、それが受け入れられていることは業績の好調さからもうかがえます。

　特に下記については高く評価できます。
□経営への社員の参画性が高いこと
□「課題解決型価値提供スタイル」が定着していること
□社員のポテンシャルが高く、好業績を生み出し安定した経営を行っていること

【（１）経営への社員の参画性が高いこと】
　　経営方針やこれに基づく戦略策定、部門ロードマップ、個人ロードマップへの展開などにおいて、全社員が参画する仕組みとなっており、社員自らが自分事として事業の推進に参画しています。こうしたことは、社員が自ら考え行動する組織を構築するための基礎となり、「ATS疑似ホールディング」の実現に向けた重要な事項と考えます。
　社員の積極性を醸成する取り組みとしては、朝礼スピーチなども活用しており併せて高く評価できる事項としています。

【（２）「課題解決型価値提供スタイル」が定着していること】
　顧客の困りごとに対応していることを個々の社員の活動をインタビューなどで確認しました。「顧客の困りごとを解決する」というスタイルは一貫しており、新たなビジネスチャンスを切り開く活動をしていることがうかがえます。
　課題解決のための顧客への提案を継続的に行っていることや「ATS事業デザイン大賞」などを通して、顧客にとって訴求力のあるビジネスモデルの構築に取り組んでいることも高く評価できます。今後とも取り組んでいただくことを期待します。

【（３）社員のポテンシャルが高く、好業績を出し安定した経営を行っていること】
　　現業での業務を確実に行うことや社員の困りごとを解決してゆく過程で、高い事業成果を出しています。社員の能力・ポテンシャルは高いと判断できます。社員がいかんなくそのスキルを発揮できる環境が構築されているものと判断できます。
　経営理念の「 メーカーとユーザーの良き仲人役として信頼と技術で地域社会に貢献する」を継続させるためには、「仲人」の自覚を持ち、経営を安定化させることが「貢献」につながります。好業績を出し続ける社員のパフォーマンスを評価します。