|
表彰理由 |
【「地域への恩返し」に根ざした事業成長と事業領域の拡大】
貴社は昭和28年の設立時に地域の方々に株主になっていただいたご恩を忘れず、経営理念にも「総合物流サービスを通じて地域社会に貢献します」と掲げ、常に地域とともに成長することを目指しています。
農産物の食品物流から温度管理の必要な食品物流、自動車部品物流へと事業を発展させる中で、3温度帯輸送や3PLといったノウハウや自動車部品の取り扱いをきっかけに通関業ノウハウなどを確立させてきました。
さらに、産業廃棄物収集運搬許可の取得によりリサイクル物流をスタートさせ、お客様の要望に応えることで食品や工業製品などさまざまな種類の物流に対応し、その周辺事業も手掛ける事で総合物流サービス業として事業を躍進させてきました。
慢性的な長時間労働、燃料費の高騰、価格に転嫁しづらい業界構造などといった業界の課題にも、お客様立場での「丁寧でスピーディな対応」と「ワンストップ物流サービス」を提供しながら、「顧客の業務効率化」を図る提案などにも取り組んでいます。
これらにより、単に安心安全の輸送だけでなく、「ヨコウンに頼めば何でも相談にのってくれる」、「ヨコウンで全てが完結する」といった評価をいただき、創業140年を経た現在においては地域に支えられて成長してきた企業から、地域社会に無くてはならない存在となっています。
その結果、直近の売上額は増加傾向で、付加価値労働生産性(一人当たりの付加価値額)も改善し、利益を確保しながら新しい事業にも投資ができています。
【顧客価値創造の源泉となる人財育成と組織能力向上】
こうした顧客価値を創り出しているのは現場社員です。
社員一人ひとりが自燃力のある人財へと成長していくために、躾となる5S、風通しが良く働きやすい職場環境、行動指針”YOKOUNマインド“のもと社員の個性を大事にしたチャレンジを応援する風土が作られ、外部も含めた体系的な研修制度といった人材育成の仕組みが構築されています。
個人の能力育成だけでなく、新たな組織体制の構築に向け次世代リーダーや次期経営幹部候補者の養成にも力を入れています。
また、プロジェクト活動や研究会といった年齢・役職・部門に拘らない様々な切り口から自由闊達な意見交換を行える対話の機会も多く用意され、新たな事業領域においては自社に不足しているノウハウを認識し、社内での育成を進めるほか、人材マッチングなど外部からの人材獲得にも取り組んでいます。
このような新たなノウハウを得るための人材育成や人材獲得に向けた取り組みと、社員の自主性と自発性を高める仕組みづくりが組織能力を高め、同業他社にない強みを作り出しています。
【社会価値と企業価値を両立する新たな事業活動にむけてのチャレンジ】
組織において顧客の多様な要望に応えていくという考えは、物流事業だけにとどまらず、社会や地域の課題に対しても拡大されています。
環境事業の目的を『環境事業活動を通じて社会課題解決の一翼を担い、「社会価値」と「企業価値」を両立させ持続可能な未来(社会)へ貢献する』とし、既存の発泡スチロールリサイクルやフードリサイクルといった環境事業に加えて新たな価値創造に取り組んでいます。
リサイクルプラスチック事業では秋田県との共同連携事業として「発泡スチロールのペレット化事業」を推進、リユースネットワーク事業では空き家の管理サービス以外にもお墓の清掃や自宅敷地内の草刈り・雪寄せなど顧客の困りごとを解決するためのサービスメニューを拡大しています。
社員のアイデアからスタートした物流不動産事業では『「社会課題解決型」及び「社会価値と企業価値の両立」を実現する、物流を絡めた物流不動産業』と目的を定め、倉庫・事務所・駐車場をセットでパートナー企業や顧客に提供することで業務効率化につながるサービスを提供しています。
このように、社会問題に対する事業へも積極的にチャレンジしており、顧客のみならず地域社会全体に影響を及ぼす組織へと変革させてきています。
|